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これから来る季節の変わり目～急な気温の変化への物流対応策は？～
2025.10.10
季節の変わり目は、気温や湿度の変動が大きく、物流現場にとって最も注意が必要な時期のひとつです。
朝晩の冷え込みと日中の暖かさの差に加え、急な雨や台風の発生も多く、輸送中の品質変化や作業効率の低下を招くリスクがあります。
特に、食品・医薬品・精密機器など、温度管理が重要な貨物を扱う現場では、普段と同じ作業をしていても品質が落ちてしまっているケースも増えています。
本記事では、季節の変わり目に物流業界が直面する主な懸念点とその対策案について説明します。
物流業界が直面する主な懸念点
物流業界が直面する懸念点として、次のことが挙げられます。
(1) 品質の劣化リスク
急な気温変化により、トラックの荷室温度が安定せず、食品や医薬品の品質が低下する可能性があります。
また、湿度変化による結露やカビの発生、段ボールの変形といった外観・衛生面のトラブルも懸念されます。
(2) 作業員・ドライバーの体調不良
寒暖差が激しい時期は、体調を崩すスタッフが増える傾向があります。
体調不良による欠勤が重なれば、配送スケジュールの乱れや納期遅延の原因となり、人員不足による運行の不安定化を引き起こします。
(3) 天候による輸送遅延
季節の変わり目は、突発的な豪雨や強風が発生しやすく、交通規制や渋滞によって配送時間が読めなくなることもあります。
結果として、納品時間のばらつきや再配達リスクが高まります。
(4) 保管・積み替え時の温度ムラ
倉庫や中継拠点での一時保管時に、外気の影響を受けやすくなることも課題です。
ドアの開閉やフォークリフト作業の際に温度差が生じ、荷物の状態を一定に保てないケースがあります。
急激な気温変化に伴う上記のような懸念点は、物流全体の安定稼働に影響を及ぼしかねない要素です。これらを最小限に抑えるためには、事前のリスク管理と柔軟な対応体制の構築が重要となります。
続いては、それぞれの懸念点に対する具体的な対応策について検討していきます。
季節の変わり目、気温変化が激しい時の対策案
懸念点に対する対策案として、次のようなことが考えられます。
(1) 車両・設備の温度管理を強化する
冷凍・冷蔵車両だけでなく、常温車両にも温度センサーを設置し、
リアルタイムで荷室温度をモニタリングできる仕組みを導入することで、
外気温の変化に対する早期対応が可能になります。
また、積み込み時の温度差を減らすため、庫内の空調管理や開口時間の短縮も重要です。
(2) ドライバー教育と情報共有体制を整える
急な気温変化に対応するには、現場判断のスピードが鍵となります。
運行管理者とドライバーが気象データを共有し、
「ルート変更」「休憩場所の選定」「荷役順序の最適化」などをその都度調整できる体制を作ることが効果的です。
“会社全体で現場を支える”仕組みが必要になります。
(3) 作業員の健康・安全管理を徹底する
体調不良を未然に防ぐために、点呼時の体調チェックや服装指導を実施し、
気温に合わせた装備（防寒着・冷感インナーなど）を支給する企業も増えています。
人員の安定確保は、結果的に輸送品質の安定にもつながります。
(4) 倉庫・中継拠点での温湿度コントロール
庫内センサーによる自動監視や、湿度の高い時期には除湿機の追加稼働を行うなど、
荷物を保管する環境そのものをコントロールする取り組みが求められます。
また、積み替え作業の際には外気の影響を受けにくいレイアウトや動線設計も効果的です。
これからの物流に求められる視点
気候の変化は避けられませんが、対応の差が品質の差を生むのが物流です。
単に「冷やす」「温める」といった対処ではなく、設備・情報・人材・現場の4つの視点から、気候変動に左右されない物流体制を構築することが重要になっています。
名正運輸の取り組み
名正運輸では、これらの課題に対応するために、
・温度管理機能を備えた多様な車両ラインナップ
・営業所とドライバー間のリアルタイム連携
・倉庫での環境モニタリング強化
・ドライバーの健康管理支援
といった体制を整えています。
特に、名正運輸では健康経営に力を入れており、「定期的な健康チェック・禁煙者に健康手当の支給・人間ドックや脳ドックの費用負担」など、従業員が健康で働き続けることが出来る環境作りに取り組んでいます。
名正運輸は、気候変化という見えないリスクに対して、人と設備の両面から備える物流パートナーとして、お客様の安心を支えています。
